みなさん、こんにちは!
Outdoor-Hokkaidoへようこそ!
山のお兄さんです。
今回は夏の間、酷使され続けてきた革製登山靴LOWA TAHOE(ローバー社 タホーという製品)の手入れについて記事にしてみようと思います。
まずは、YouTubeに一連の流れを簡潔に示した動画をアップしていますので、確認いただくと記事の内容も分かりやすくなると思います。
本記事には動画に載せていない詳細な説明も記載していこうと思いますので、革製登山靴ユーザーにはおすすめの記事となっていますのでゆっくり最後まで見ていってください。
↓↓↓↓↓↓↓↓YouTube↓↓↓↓↓↓↓↓
動画を見ていただいて、参考になる動画でしたら、「グッドボダン」や「チャンネル登録」よろしくお願いします。
最後まで記事を読んでいただくと次の事がわかります。
- 革製登山靴のメリットデメリットがわかる
- LOWA TAHOEの良さがわかる
- メンテナンス方法がわかる
次にいつものやりとりを・・

そうえいばしばらく登山靴のメンテナンスしていないな~

いつも靴洗っているじゃん!

あれは泥汚れを落としているだけ
本当のメンテナンスには時間がかかるんだよ

本当のメンテナンスって何さ?

革製の登山靴に保湿をしてあげるのさ。
お肌の手入れは重要だろ!

一刻も早くメンテナンスしてあげて!
というわけで、登山靴を長く使うためにも、次の山行時にも気持ちよく使うために一緒にメンテナンスしていきましょう。
それでは本編どうぞ!
【GORE-TEX対応】革製登山靴の手入れ【至高の輝きを求めて】
筆者と革製登山靴との出会い
まずはどうして革製登山靴を愛用しているかについて説明しようと思います。
筆者は登山を始めて10年目くらいになりますが、一番初めに購入したのは化学繊維製のトレッキングシューズでした。
しかし、2年目くらいで生地が破れてしまいました。
おそらく、月に15回ほど登山に行っていましたので、ヘビーユースに耐えられなかったのだと思います。
そこで思いました。
破れない頑丈な靴が欲しい・・。
調べだしたところ10年単位で履くことのできる革製登山靴の存在を知りました。
YouTubeで検索をかけたところ「バックカントリー穂高」の太田さんという方が動画で一生懸命LOWA タホーという靴を説明しているのを見かけ、そんなにおすすめする程の靴。
一度は履いてみたい!
ということで「バックカントリー穂高」からLOWAタホーを購入したのが始まりでした。
バックカントリー穂高HP
革製登山靴の購入で悩まれている方はこちらのサイトから見ていただけたら大変わかりやすくお勧めしてくれているので、一度訪れてみてはいかがでしょうか?
また、今回の記事でも紹介しているメンテナンス法は「バックカントリー穂高」でお勧めしている方法になります。
LOWA TAHOEについて
LOWAという会社について

ドイツの会社で1923年に作られた登山靴メーカーです。
筆者は登山靴を大きく分けてヨーロッパ系とアメリカ系、その他で大きく分けられているような気がします。
- ヨーロッパ系 → とにかく細長い。
- アメリカ系 →ゆったり作られている。
- その他 →日本のSIRIOとかモンベル 日本人の足形似合わわせて作られて おり、履きやすいけど、見た目良くない・・。
こんなかんじでしょうか?
LOWAはヨーロッパ系ですから細長いというイメージがありますが、ありがたいことにワイズがXXLというサイズのモデルを作ってくれています。
これは元の商品は細長い作りだが、幅広足の人向けに作ったモデルもありますよ〜というやつです。
TAHOE(タホー)について
タホーはLOWAの中で「トレッキング」に属しています。
トレッキングモデルは比較的な緩やかな土の道を歩くことを意味しているます。
ちなみに同社「アルパイン」モデルは急な岩場を登るクライミング要素が強い靴を意味しているます。

靴の作りの違い
トレッキングシューズとアルパインシューズの使う目的は前項で述べたとおりでしたが、靴にはどんな違いがあるのがというと「シャンク」に大きな違いがあります。
シャンクとは靴底を構成する一枚の板のことです。このシャンクが硬いのか柔らかいのかで使用目的が違います。
アルパインシューズはこのシャンクが手では曲がらないくらい硬いです。
一方、トレッキングシューズはメーカーによりますが手で少しは柔らかく曲がります。
少しややこしくなっていまいますが、LOWA TAHOEは「トレッキングモデル」として分類されていますが、その中でもバックパッキング向け(バックパッカー)として作られているようで重たいリュックを背負って歩くことを想定されていることからシャンクは固く作れられています。

重たいリュックを背負って歩くのにシャンクの硬さが必要なのは足の筋肉の負担を和らげるためだと考えられています。
靴の外装について
LOWA TAHOEは前述の通り、革製の登山靴です。
革製といっても様々な革製があります。
LOWA TAHOEはその中でもヌバックレザーの内側にゴアテックスが施されているモデルになります。
ヌバックレザーとは毛羽立ったような革のことをいいます。
しかし、ヌバックレザーは何もしないで使用していると表皮が毛羽立っているため摩耗に比較的弱いです(化学繊維と比較したら強いのですが・・。)
そこで、ヌバックレザーのTAHOEにワックス加工を行い、継続的にメンテナンスをしていくことで長く使い続けられるということです。

革製登山靴のメンテンス
使用道具
メンテンスをするにあたりこれらの道具があることをお勧めします。
一度購入したら、回数にもよりますが筆者は8年くらいは買い替えずに済んでいます。
とりあえずせっかく高値で購入した革製登山靴を大切に履きたいなら、下記の道具も一緒に購入することをお勧めします。
コロニル 汚れ落としスポンジ
靴を濡らすために使うスポンジです。
筆者はこのスポンジがボロボロになったら、食器洗い用のスポンジを代用して使うこともあります。そっちの方が圧倒的に安いですからね。
コロニル 汚れ落としスポンジ
コロニル 磨きブラシ
メンテナンス作業において一番よく使うものはこのブラシになります。
その辺に売っている靴磨き用ブラシと比較してもだいぶ値段が張りますが、使用頻度が高いものになりますのでより良いものがいいと思います。
磨き用ブラシで靴の汚れは落とさないようにしましょう。
コロニル クリーニングブラシ
靴底に着いた泥汚れなどを落とします。
ナイロン製のハードタイプですのでめっちゃ硬いです。
これで革をこすると痛めますので、あくまでもソールの汚れ落としようとして。
タワシを代用してもいいと思います。
コロニル ヌバックローション
ヌバックレザーに着色と栄養を与えます。
ほかにも違う色が売られていますが、TAHOEにはこの色がお似合いだと思います。
コロニル 防水レザージェル
フッ化炭素樹脂が配合されたジェルが皮革に浸透し、水や汚れから保護します。
スムースレザー及び起毛皮革に使用できます。
圧縮ガスを使用していないため、屋内で安心して使用できます。
コロニル レザーワックス
ヒマラヤ登山隊もこちらのワックスを多く使用されているようです。
ムースレザー、オイルレザー及びオイルヌバック製の登山靴用保革・防水ワックスです。
オリーブオイルなどの天然ワックスが皮革繊維に潤いを与え、しなやかな状態を保ちます。
また、定期的に使用することで耐久性を向上させるとともに、防水効果を与えカビの発生を予防します。
低温環境でも凍結せず使用できます(-15℃でテスト済み)。
使い方や量の目安は別の項目で案内いたします。
革製登山靴のメンテンス

さっそくメンテナンスについて紹介していこうと思います。
ざっと手順を説明すると
- 紐と取る
- 靴の汚れを落とす
- 靴の表面を濡らす
- ヌバックローションを塗布
- ジェル塗布
- ワックス塗布
- ナノクリーム塗布
- ゴム保護スプレー塗布
【重要)塗布後、ブラッシングと手で撫でることを忘れずに(後で説明します)
こんな順番になります。
筆者は水分(ローション)から硬い(クリーム)の順と覚えています。
といっても回数をこなせば自然と覚えてしまうのですが・・。
それでは上記の順番を各項目について詳細に説明していきます。
紐を取る

まず最初に靴紐をとりましょう。
靴紐がついている状態ではすべての作業がやりにくくなります。
ちなみに保管状態にあるときは、靴紐を通しておいたほうがいいと筆者は考えます。
紐を通しておくことにより靴の変形を防ぐことができると思います。
泥汚れを落とす

おそらく履き終わった靴は泥や石、草などの汚れを落とします。
登山で履いたあとはこの工程を行うようにしたほうが良いです。
なぜなら汚れが付着している状態で保管していると目には見えないカビがついてしまい、靴自体を劣化(加水分解)してしまうからです。汚れた状態が長く続くと長持ちしなくなるのは、これが原因です。
外装の革の部分には柔らかいブラシを使用し、靴底の土汚れなどはナイロン製の毛の硬いクリーニングブラシなどで汚れを取るようにすると楽にきれいにすることができます。
百均に売っているカメノコタワシで十分代用できると思います。
汚れを落とすためのブラシと靴を磨くためのブラシは分けたほうがいいです。
靴の表面を濡らす

これからの作業においては常に靴の外装部分が濡れているように心がけましょう。
濡れている状態で施工することで塗布する対象物を均一に外装へ施すことができます。
筆者も一度、乾いている状態でメンテナンス施工したことありますが、ムラができてしまい靴全体がマダラ模様になってしまいました。
数ヶ月使用していればムラを目立たなくなるのですが、気持ちがいいものではありませんので、せっかく本記事をここまで読んでいただいてくれているのであればこのポイントはしっかり踏まえていただきたく思います。
ヌバックローション塗布

ローションというくらいなので液状の本製品。
革へ栄養分を与えるのと着色が目的です。
使用前に製品をよく降って、先端についているスポンジで靴全体へ塗布します。
TAHOE自体が濃い茶色なので着色している感じがしませんが、施工後に靴の色がこい状態が持続します。
ちなみにローション施工しないと色が徐々に薄くなり始めます。
ジェル塗布

この製品はプッシュボトルに入っています。
自分は手に取って塗るのはめんどくさいので、靴にそのまま乗っけてしまいます。それをブラシで広げる感じです。
途中、少ないかなと思えばその都度、同様に指先に載せて塗っていきます。塗る部分はあくまでも革の部分のみです。
ソールのゴムの部分などに塗る必要はありません。
ワックス塗布

防水性の向上させるためにワックスを塗ります。
革の表面で水を弾くことで革が水分を吸収する前に流し落とすことができます。
また、革自体(爪先部分)が岩などに引っ掛けてしまい傷ついてしまうことがあります。
この部分を埋めるというか隠すというか、隠すのにワックスが役立ってきます。
ワックス施工する前だと削れたように痛々しく窪んでいる傷口が施工後、見えにくくなります。
ナノクリーム塗布

情報元である「バックカントリー穂高」の太田氏によると毎回施工しなくても良いと言われていましたが、筆者の場合は一連の流れに組み込まれてしまっているので、今回は施工しない。というのはかえってめんどくさいので毎回塗布するようにしています。
ナノクリームは非常に細かい粒子のクリームのようで最終的なコーティングのために施します。
毎回塗るのでこのクリームの効果というのはいまいち実感はしていませんが・・。
防水性の向上していることでしょう!
ゴム保護スプレー塗布

最後にソール部分にゴム保護剤を塗布します。
これはソール(ゴム)部分の加水分解などの劣化を防ぐために施工します。
ゴム部分は以外に加水分解しやすく、それによりソールが剥がれやすくなったりしてしまいます。
これも「バックカントリー穂高」太田氏の施工方法では紹介されていない、筆者独自が考案した方法によります。
というのも筆者のTAHOEにはわずかですが、ソールの接着部分に多少の隙間が生じています。
これは加水分解による収縮が原因ではないかと考えた結果から、現在では実施するなりました。
最後に

革製の登山靴はメンテナンスが大変ですが、儀式の様にメンテナンスを繰り返すことで靴への愛情が深まります。
丁寧に仕上げたピカピカの登山靴を履いて、自分の好きな山を登り、泥だらけになった靴を再びピカピカにするという謎の循環が生まれてくるはずです。
そしてピカピカの靴を汚す楽しみも生まれてくるかもしれない・・・。
この記事を読んで少し興味を持てた方は革製登山靴の購入を検討されてみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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